バイクのキャブレターオーバーホール 実際の作業とコツについて

キャブレター
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バイクの整備では、一番中心となるネタですが、

キャブレターのオーバーホール、分解清掃です。

 

実際の手順を追って解説していきます。

整備するのはカブ系のキャブレターです。

 

まずは分解です。

ネジが外れないときは、インパクトドライバーや

プライヤーでネジの頭を挟むなどして撮ってください。

 

気を付けなければならないのは、

キャブボディーは、

柔らかいので強い力をかけすぎると

壊れてしまいます。

 

当て物をしたり、ウエスで保護するなど

してください。

 

よくあるのが、ドライバーの頭をハンマーなど

で叩いてネジのメス側に当て物をしないで、

壊してしまうパターンです。

 

力のかかる部分を考えて、

気を付けて作業しましょう。

 

 

上から、スロージェット、

ニードルジェット、

メインジェット。

 

ガスケット、Oリング類です。

各部の汚れを見てみます。

 

ほかは、順を追って説明します。

まずは、キャブクリーナーで清掃、漬け込みです。

 

ジュボジュボっと泡で攻めます。

 

肝心なのは、キャブレターの穴という穴の通路を

きれいにすることです。

後輩やお客さんの中に穴は通してキレイにした

と言って見せに来るのですが…

 

ボディーは、ドロドロで中だけがキレイ、

触るたびに手に汚れが付く…こんな状態では、

とてもオーバーホールとは言えません。

 

ピカピカに磨く必要はありませんが、

せめて触っても汚れが手に付かないよう

にはしておきましょう。

 

キャブレターは、精密機械の部類に入るものです。

 

ジェット類の穴の確認です。

メインジェットです。

 

キャブボディー側です。

 

見えにくいですが、スロージェットです。

 

ニードルジェットの穴。

写りが悪いですが…

これくらいまでは掃除しましょう。

 

取れにくい汚れは、割りばしや、プラスティック

綿棒、真鍮ブラシ、歯ブラシなど

金属を傷つけないものできれいにします。

 

残った汚れが再発の原因になったりしますので、

出来るだけ取り除きましょう。

 

後は、フロートバルブまわりです。

 

上は、フロート、フロートバルブです。

下の写真がフロートバルブの入る位置です。

 

以前にもキャブレターオーバーホールのコツ

書きましたが、

フロートバルブの当たり面の状態は

非常に大事です。

フロートバルブの当たり面は

矢印の間の面です。

 

この穴の真ん中がガソリンの通路です。

直径は、各気筒の排気量によりますが、

0.8~2.0ミリ前後になります。

 

ピカールなどの金属研磨剤を

使って軽く磨きます。

 

拡大鏡、ルーペなどを使って、

その都度、接触面の状態を

確認します。

 

あばたや欠けがあれば、

さらに磨いて、修正します。

 

ぼくの場合は、研磨剤のピカールと

割りばしを使います。

 

 

割りばしは、接触面に合わせて加工します。

 

 

上の図のように接触部分が直角でフロートバルブと

線接触のものもたまにみられます。

 

昔の真鍮で作られたものに多いですが、

ゴムタイプは面接触のもがほとんどです。

フロートバルブの当たり面清掃のための

特殊工具もあります。

あまり一般的ではありません。

 

フロートバルブ、フロートもチェックします。

上の写真では、フロートバルブには、当たり面

との汚れか段付きが少々ついています。

この程度であれば、清掃ですむ場合がほとんどです。

 

フロートバルブのチェックの仕方は、

キャブレターオーバーホールのコツ

参考にしてください。

 

の写真では、フロートのフロートバルブ接触部分が

削れています。(赤丸部分)

これは、できれば、交換か調整です。

 

調整前

調整後

 

原付の車両では、

キャブレターのガソリン実油面、

フロート高さの指定値がないことが多いです。

 

ほとんどは、キャブのあわせ面と並行か、

フロート取付アームに対して

直角の場合がほとんどです。

 

このフロートバルブまわりの整備が

できていないとキッチリとした調子が

出ないことが多いです。

 

フロートバルブの当たり面の荒れは、

始動性の良し悪しに影響しますし、

フロート高さは、実油面高さに影響し、

全域で影響がありますが、特にアイドリング

から低回転域での不調に影響します。

 

パイロットスクリュー(エアスクリュー)の

戻し回転数でごまかせる場合もありますが、

どこかにしわ寄せがでます。

 

ここがキャブレター調整、

セッティングのかなめとなるところです。

 

全ての範囲に影響しますので

キッチリと油面高さを守りましょう

 

 

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出来れば、実油面で0.5ミリまでの

実油面の誤差内に収めれば、

ほとんどの場合は、落ち着きます。

 

ただし、何度も言いますが、

小排気量車では、フロート高さ、

実油面ともに数値が公開されていない

場合が多いです。

 

なのでフロートを直角に設定するのが

いちばん正解に近いのです。

 

多気筒車では、作業の手間がかかり、

かなり面倒ですが、

実油面を合わせるのは必須です。

 

ただし、以前にも書きましたが、ホンダ、ヤマハは、

数値通りにフロートの高さ(H寸法)を合わせれば、

規定値の実油面も大体そろって調子が出ます。

 

スズキは、個体ごとにそろえやすい、

そろえにくいがあり、油面が安定しにくい傾向が

あります。

 

カワサキは、きっちり規定値に合わせると

混合気が薄くなります。

 

カワサキの純正キャブレターのケーヒンのCVKでは、

規定値よりも実油面を1.0~1.5ミリぐらい高めにしない

調子が出ません。

キャブレターのオーバーホールでは、

部品が高価な場合が多かったり、

古い車両が多いので、生産中止の場合が多いですが

できれば交換する方が確実に完調に近づけます。

 

特にフロートの場合は、見た目で何ともなくても

浮力が落ちてる場合があります。

 

どうしても部品がない場合はしょうがないですが、

その場合は、調整に時間がかかることになります。

 

また、調整幅ギリギリだと、

不調になるのも早くなります。

フロートは、車体の揺れで常に動き、

力を受けるために調整が狂うからです。

 

いくら調整しても、実油面が出ない場合は、

フロートバルブの当たり面の不良で極微小の

オーバーフローを起こしているか、

フロートの浮力が足りない場合が多いです。

 

その場合は始動性が落ちていることが多い。

例えばアクセルを少し開けた方が

かかりやすいとか、

チョークを使わないとかからないとか、

逆に使うとかかりにくいとかです。

 

フロートの場合は、フロートバルブのアームの

曲げで調整しますが、それにも限界があります。

 

アームの調整が極端になる場合、フロートの

浮力が足りないことが原因と判断して、

フロートの交換をしたほうがいいでしょう。

 

また、一部のキャブレター、ミクニに多いですが、

フロートバルブの受け側がOリングを付けて、

押し込むタイプになっているものでは、

 

Oリングがへたって

接触面の断面がOからDの形になって

ここからガソリンが流れ込みオーバーフローの

原因となることもよくあります。

 

その場合は、たいてい、押し込むときや

とりはずすときにほとんど力がいらないぐらい

ゆるくなっています。

 

どうしても判断がつかない場合は

交換した方がよいです。

 

ゴムなので計測が難しいですが、ちかい値で

モノタロウなどで複数注文しましょう。

 

耐油、固定用のOリングであれば大丈夫でしょう。

 

純正品のように高くないので、多めに注文しても

金額は知れています。(送料が高くなる)

 

 

掃除が済んだら、後は組み立てですが、

ガスケットも大事です。

 

ガスケットが紙の場合もありますが、

その場合は、取り外しが出来るようであれば

まだ使えることもあります。

 

紙なので、サイアクでも汎用のガスケット

シートから切り出すこともできます。

 

今では、ほとんどがゴムのOリングか

ガスケットがほとんどです。

 

下の写真の場合、差がわかりにくいですが、

左が新品、右が使用後のものです。

 

あわせの部分のゴムの山が

少し低いのがわかります。

 

上の写真では、右側のOリングが新品です。

比べると左側のものは、断面が○でなく

変形しているのがわかります。

 

2000年代までの車両で、

ゴムの質がいいものは、なんとか

まだ使えることもありますが、

出来るだけ交換しましょう。

 

カブ系のガスケットは、意外にシール性が

早くダメになるものが多いです。

 

 

修理の際によく見かけたのが

合わせ面に液体ガスケット

を塗っているものです。

 

これは、ほとんど無意味です。

 

液体ガスケットが耐ガソリン性で完全に

組付ける前に乾燥させ組むのであれば、

多少の効果はあるかもしれませんが、

それでも一回きりです。

 

いつまでもつかは、わかりません。

 

ガスケットのカスが余計なことをする結果に

なりかねないのでやめておきましょう。

 

以上、基本的な清掃はこれで終わります。

調整に関しては、また別の機会にします。

 

では、また。

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