以前にサスペンションのプリロード調整をしてみよう
ということを紹介しましたが、入り口としては適当だと思います。
次に手を付けるなら、ダンパー調整になると思いますが、
プリロード調整とはどういうものかを説明しておきます。
(プリロード…初期荷重)
基本的には、車両の乗車時の姿勢維持です。
サスペンションのストローク(移動量)は、
どんなサスペンションでも限りがあります。
というか、設計時にストロークは、決まってしまいます。
どんな人が乗っても、車両ごとの適切な車両姿勢を
維持できるようにするためにプリロード調整をします。
例えば、スプリングレート2.0㎏/mm、ストローク
100mmのサスペンションユニットがあるとします。
これは、体重50キロの人が乗れば、
25mmスプリングが縮むことになります。
体重100キロの人が乗れば50mm縮みます。
この車両に体重100キロの人が乗ると
50キロの人が乗った時よりも25mm縮みます。
(実際には、車両重量やサスリンクで違います)
そうすると50キロの人が乗車した時に25mm縮んで
残り75mmであったストローク量も縮んで
残りストローク量50mmになります。
これを補正するためにプリロードを25mmかけてやれば、
100キロの人が乗っても残ストローク75mmを確保できるのです。
50キロの人が乗る車両に100キロの人が乗ると残ストロークが
少ないのでサスペンションが底突きしたり、25mm伸び側
のストロークが増えたためにデコボコを走った時に
サスペンションがフワフワと感じる動きをすることになります。
逆に体重の軽い方の場合は、設定されたプリロードを
超える重量がかかるまではスプリングが動かないので
ガツンと衝撃を受けることになります。
なので、車両ごとの適切な姿勢を維持するために
プリロードを調整するのです。
具体的にイメージできたでしょうか?
実際には、その人なりの好みもあったり、テクニック的な
こともあるので調整は理屈通りではないでしょうが、
概ねこんな感じです。